口和の魅力を深堀取材!
#口和が好き

#口和が好き 018 口和そばの会

まちおこしグループ 口和そばの会

事務局長 三吉龍次さん

#口和が好き018 2025年2月20日

※この記事の最後にためになるワンポイントアドバイスあります( ´∀` )


口和で開催されるイベントの楽しみのひとつに、美味しいそばがあります。おなじみ「口和そばの会」による手打ちそばですが、このそばが食べられるとなると、イベントに参加する楽しみも3割増しになります。

ということで、今回は口和そばの会の事務局長をされている三吉龍次さんにお話しをうかがってきました。

口和そばの会は、現在会員が15名で、そのなかで生産からそば打ちまでを行う生産者グループは5名で活動されています。会の発足は1999年(平成11年)9月で、今年で26年になります。 はじまりは、「口和にはこれといった名物がないが、口和を活気づけられるものを作れないか」という話が出たことでした。そこで、そば好きが多かったこともあり、コメの生産調整いわゆる減反での転作田を利用してそばを作ろうということになりました。

もともと口和では古くからそばが作られていて、江戸時代後期の1825年(文政8年)に作られた広島藩の地誌である『藝藩通史(げいはんつうし)』にも名産品として「金尾のそば」が記録されています。

さらに、三吉さんが出雲市にあるそば屋さんを訪れた際に、お店に飾られていたそばに関する古文書の写しのなかに、毎年金尾のそばが松江藩主の松平不昧公(まつだいら・ふまいこう)に献上されていたという記述を発見。

昔から口和のそばはなかなか評判がよかったことが伺い知れます。 そして、1999年(平成11年)9月8日、「そば作りを通して会員相互の親睦の深め、町内外の人々との交流をし、町おこしをすること」を目的として口和そばの会が結成されました。

蕎麦の花と釜峰山

最初は1枚の田んぼに手植え手刈りで始めたそばづくりですが、これがかなり大変な作業だったこともあり、まだ合併前の口和町に相談することに。その結果、一部補助金を受けて機械の導入をすることになりました。

2年目には、そばの収穫に使える汎用型コンバイン、3年目には、脱皮機、電動石臼、電動ふるい、電動石抜機、4年目には粗選機と低温貯蔵庫を導入し、作業の機械化が進みました。作付面積も徐々に増えていき、現在の作付面積は、口和町内と一部周辺で合わせて5町3反になり、そのほとんどが会員の転作田です。

そばの品種は、高野町から種を分けてもらった金尾そばからスタートしました。そこからいくつかの品種を試しましたが、そばを特産品として町おこしにつなげるには、「口和のそばと言えばこれ」という特産品種が必要です。 いろいろと試したうえで評判のよい品種を残していき、現在では信濃一号と徳島県の祖谷(いや)で分けていただいた在来種を栽培しています。信濃一号は収穫量も多く品質も高いことから全国的にも広く栽培されている一般的な品種です。一方、祖谷の在来種については、口和そばの会の活動から縁ができた品種です。

口和そばの会では、研修として各地のそばの産地を訪れています。もともとそば好きの皆さんですから行先選びには事欠きません。これまでに、長野県伊那地方、宮崎県椎葉村、福井県丸岡町、兵庫県出石町などなど日本各地のそばの名産地を訪れてその技と味を学んできました。最近ではコロナ禍も落ち着いた2023年に新潟から群馬に足を延ばしています。

そのなかで、2002年に訪れたのが徳島県の祖谷地方でした。そこで頂いたそばが殊のほか美味しかったことから、この種を分けてもらえないか相談してみました。ところが、方々に問い合わせてもらったものの、なかなか種が残っていません。なんとか、両手に山盛り程度の量だけ分けてもらうことができ、大切に持ち帰りました。翌年からその種を大切に増やしていき、いまでは口和そばの会の名物品種になりました。 そばは種まきから2か月~3か月で収穫でき、地方によっては年に2回や3回収穫されることもあります。口和そばの会では、8月に種蒔きをして10月に収穫する1回ですが、これは最も風味が良いとされる秋そばの時期にあたります。

口和そばの会の製粉所

栽培時期が短いそばですが、そば粉にするまでには多くの工程や様々な方法があります。口和そばの会では次のような流れになります。

まず、そばの収穫には、複数の作物に対応できる汎用型コンバインが使われます。コメ専用のものとは異なり、おおきな輪を回転させて収穫するのが特徴です。

汎用型コンバインでの収穫作業

収穫されたそばは粗選機にかけられ、そばの実以外の茎や葉と分けられます。そして乾燥機にかけられ、その後は精米機にかけます。精「米」機と呼ばれますが「還流式精米機」というもので、そばの実を磨く工程になります。それから、ロールを除いたもみすり機でごみなどを選り分け、石抜機にかけてようやくおなじみの黒いそばの実、いわゆる「玄そば」になります。 この後、脱皮をしてから石臼で挽いて、いよいよそば粉になるのですが、脱皮の前に玄そばの粒の大きさを揃えます。なぜなら粒が揃っていなければ皮むきや製粉精度に影響が出るからです。そのために、大きさ別に7種類に分けられるそうです。

その後、粒の大きさごとに脱皮され、最後に石臼で挽いてそば粉になります。

口和そばの会では、このように収穫からそば粉にしてそば打ちまでを一貫して行っています。

そばを挽く石臼

このように「産地」も「工程」も「人の顔」も見える美味しいそばが身近にあることは、とても贅沢でありがたいことです。

さらに、口和そばの会はその目的のなかに「町内外の人々との交流」を掲げています。美味しいそばを食べてもらうだけではなく、それを活用した交流の場として「マンサク花見交流会」「鮎取り交流会」「きのことり」などのイベントを主催してきました。これらは、コロナ禍の影響により近年は行われていませんが、これまでの参加者は延べ600人近くに上ります。 また、「モーモー祭」「わいわいフェスタ」をはじめ、口和地域で開催される各種イベントでは、欠かせない存在としてたくさんの方に喜んでもらっています。

口和地域だけでなく、近隣のイベントに呼ばれることもあり、つい先日は5年ぶりに開催された「小用ふれあい祭り」でもそば打ちを行いました。 その他には福祉施設などへの慰問や、学校へ出向いてのそば打ち教室、修学旅行生を迎えてのそば打ち体験なども行っています。これらイベントへの参加、各施設等への慰問、そば打ち教室は随時受け付け中ですので、ご興味のある方はお問合せください。

修学旅行生を迎えてのそば打ち教室

今回お話を伺って、口和そばの会は、大好きなそばを通して、素敵な大人の皆さんが、「名産品づくり」と「交流づくり」という地域活性化のどまんなかを、自分たちの手で楽しみながら実践してこられたのだと思いました。

誰かがやってくれたり与えてくれたりするのを待つのではなく、口和そばの会の皆さんのように、自分たちでなにかをはじめてみる。こんな皆さんがいる地域こそが、元気な地域でありそれによってまた周りの皆さんも元気になる。これが口和の元気の秘訣なのだと改めて確信するのでした。 これからも美味しいそばを通じて、多くのみなさんに喜ばれ、地域を元気にしていってください。そして、実践する姿勢を見習わねばと思いました。

三吉さん、今日はありがとうございました。


事務局長のワンポイントアドバイス

冷凍しても打ちたての味!

手打ちそばが一度に食べきれずに残ったときは、茹でる前のそばを1人前ずつラップで二重に包んで冷凍しましょう。

後日、冷凍したそばを茹でるときは、大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸かして、凍ったままお湯に入れるのがポイントです。解凍してからだとそばがべちゃべちゃになるので、必ず凍ったままグラグラ沸いているお鍋に投入し、ほぐしながら茹でます。 ただし、一度に一人前ずつ茹でること。欲張ってたくさん入れるとお湯の温度が急激に下がってしまうのでご注意を。

口和自治振興区
地域マネージャー
松本 晋太

記事の一覧を見る
移住サポート
口和自治振興区では移住のサポート・情報提供を行っています。
移住に関することならなんでもお気軽にお問い合わせください。
電話 0824-87-2213
FAX 0824-87-2135
メール kuchiwajichi(at)gmail.com



by 口和自治振興区

〒728-0502  広島県庄原市口和町向泉934-4
電話 0824-87-2213
FAX 0824-87-2135
メール kuchiwajichi(at)gmail.com
※ (at) は @ に置き換えて下さい


口和自治振興区 All Rights Reserved.